経営業務の管理責任者


個人事業の支配人登記

投稿日時:2015/04/05 15:45

個人で取った建設業許可は、法人化や事業承継の際に引き継ぐことができないので、個人事業から法人成りして建設業許可申請をするケースが多い一方、それらを視野に入れながらも、堅実に事業を継続していきたいという理由で「後で取り直すことになってもいいから、まずは個人で許可を」という方も少なくありません。
そのような方で、特に後継者がいらっしゃる皆様にお勧めしておきたいのが「個人事業の支配人登記」です。
ご存じのように、建設業許可の「経営業務の管理責任者」になるためには、個人事業の場合においては「事業主又は支配人」が一定の要件を持たすことが必要です。
目先の許可のことだけを考えれば、事業主が要件を満たしさえすればいいのですが、将来的には、後継者もそれだけの要件を満たすようにならなければ、後継者の代であらためて許可を取ろうにも、それができなくなります。
個人事業の支配人登記は、そのような問題を回避するための制度であるともいえます。
支配人とは、商人に代わってその営業に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する商業使用人であり、個人で建設業を営む方であれば、現に事業主の片腕的存在として業務に携わる子息等の後継者が該当します。(商法第21条第1項)
そして、商人(事業主)が支配人を選任したときは、その登記をしなければならないことになっています。(同法第22条)
ところが、この個人事業の支配人登記はあまり一般的なものではなく、その手続きについてはよく知られていないのですが、商業登記法第43条によると、登記すべき事項は「支配人の住所及び氏名」「商人の住所及び氏名」「支配人を置いた営業所」等であり、これらを記載した登記申請書及び商人の印鑑届書を作成し、登録免許税3万円を添え、管轄の法務局で行います。(詳しくは、最寄りの司法書士事務所又は法務局にお問い合わせください)
このような登記を備えることにより、営業取引上対外的に責任ある地位にあって、建設業の経営業務を総合的に管理する者であることが公示されることになり、その結果5年ないし7年間の経験を積むことで当該後継者に経営業務の管理責任者の資格ができ、これにより次の代の建設業許可もスムーズに取れるようになるというわけです。



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