建設業の偽装請負問題とその予防策

公開日:2018年08月14日 / 最終更新日:2018年08月25日

偽装請負と認定されないためにはどうするべきか

建設業では、原則として「労働者派遣」が認められていませんが、時にその実態から労働者派遣と認定されることがあります。

これが建設業における「偽装請負」の問題ですが、偽装請負が認められると、元請が労働安全衛生法違反に問われるほか、下請と共に職業安定法及び労働者派遣法両法の違反にも問われることになります。

建設業における偽装請負とは

「労働者派遣」とは、A社に雇用されている労働者がB社に派遣され、B社の社員から直接指揮命令を受け就労することです。

建設業においては、重層下請構造の下に業務が行われるなど、その労働環境の特殊性に鑑み、労働者を雇用する者と指揮命令する者が一致するような雇用関係の明確化、雇用管理の近代化等の雇用改善を図ることが求められています。

一方、建設工事の契約は「請負契約」であり、労務の提供ではなく仕事の完成が目的であるにもかかわらず、実際には労働者派遣の形態で業務が行われていることがあり、これが建設業における「偽装請負」というものです。

この問題点としては、派遣元(下請)、派遣先(元請)の安全衛生等の責任の所在があいまいなまま、現場に派遣された労働者が労働災害に遭う恐れが高いということにあります。

偽装請負により生じるリスク

偽装請負と認定されると、当該下請業者は、職業安定法違反と労働者派遣法違反に問われ、元請業者もそれらの幇助の責任を問われるほか、労働災害が発生した場合において、労働安全衛生法違反が認められた場合には、被災した下請労働者を直接雇用していた場合と同様の事業者責任を負うことになり、送検の対象となります。

建設現場では、元請の現場責任者を頂点として、その傘下に下請各社の職長・安全衛生責任者がいて、元請からの施工や安全衛生等の指示は、ほとんどの場合、現場で定期に開催される打ち合わせ会議や安全衛生協議会の場を通じて下請側に伝えられるようになっています。

ところが、元請側の現場監督や係員が細かい指示を直接下請けの作業員等にしているような実態があれば、それが偽装請負、すなわち表面上は請負契約でも実態は労働者派遣により当該下請労働者が就業しているとみなされるのです。

この判定に当たり、当該下請業者が労働者派遣事業を営んでいるかどうか、又は労働者供給事業の認可を受けもしくは登録しているかどうかは関係ありません。

偽装請負と認定されないためには

それでは、偽装請負と認められないためには、どのようなことに気を付けなければならないのでしょうか。

まず元請においては、下請の労働者に直接指揮命令をせず、あくまで下請側の契約当事者の窓口ともいえる職長・安全衛生責任者を通じてこれらを行うことを徹底することです。

ただし、工事の工程・品質・安全衛生等に影響を及ぼすことで、緊急に是正を図る必要があるものについてはこの限りではありません。

また下請においては、安全衛生管理を元請任せにしないこと、そして業務の遂行方法、労働時間、労働者の配置決定や服務規律等に関する各指示を自社で確実に行うことにより、自己の雇用する労働者の労働力を自ら直接利用することを確実にすることです。

なおかつ、業務処理に要する資金の調達・支弁をすべて自らの責任の下に行い、事業主としてすべての法的責任を負うほか、調達する機械・設備・材料等、自身の専門技術・経験等により業務を処理するなど、単に肉体的な労働力を提供しているのではなく、請け負った契約を自己の業務として当該契約の相手方から独立して処理していることが外形的に明らかにすることが必要です。

まとめ

個人的には、多様な専門工事をジョイントしながら工程管理、品質管理、安全管理を行い建設物を完成させ、施主との請負契約を誠実に履行すべき責務を負う建設業に偽装請負の概念を持ち込み、元請からの下請労働者への直接的な作業指示等に対し誓約を課すべきではないと考えます。

しかし、一部の専門工事業に見られるような「応援工事」などは、自社の社員を同業他社の作業現場に派遣し業務に従事させるものであり、ともすれば偽装請負に該当し、冒頭のような労働安全衛生面の問題が多分にあることも否めません。

心当たりのある方は、以上のポイントを念頭に置き、十分お気を付けください。


 コンテンツ監修者プロフィール


 高松 隆史(たかまつ たかし)

 昭和35年10月9日生まれ。行政書士。

 行政書士高松事務所・建設業許可申請サポート福岡代表。


 地場老舗ゼネコンの社長室長、常務取締役を経て、平成22年5月行政書士登
 録。福岡市を中心に福岡県内全域で年間100件以上の依頼・相談を受ける。

 建設業の産業特性や業界事情、商慣習等を自らの肌で知る「元建設業経営者
 の行政書士」として、建設業許可の取得支援業務を最も得意とする。

 建設業者が抱える経営法務の諸問題に対し、建設業実務に即した実戦的なア
 ドバイスができる建設業法の専門家として定評がある。


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