自社に経管になれる者がいない場合は

公開日:2015年08月22日 / 最終更新日:2018年06月13日

自社に経営業務の管理責任者になれる者がいなければ

経営業務の管理責任者は、建設業許可の重要要件の一つであり、許可を受けようとする業種では5年以上、許可を受けようとする業種以外では6年以上、建設業の経営経験が必要です。


この要件に該当する経営業務の管理責任者になれる者がいなければ、建設業許可は取得できませんが、自社にこれらの該当者がいない場合でも許可を取得する方法はあります。


それは、建設業を経営している会社で取締役を務めていた人や個人事業で建設業を営んでいた人など、経営業務の管理責任者の要件を満たす人を外部から迎え入れることですが、これを行う場合は次のような注意が必要です。

経営業務の管理責任者を外部から招聘する

経管を外部から招聘する際の注意点

1.法人であれば取締役、個人事業であれば支配人として登記すること

2.常勤(休日等を除き、当該営業所で業務に従事)で勤務してもらうこと

3.許可後も、経営業務の管理責任者として引き続き在籍してもらうこと

4.ある程度の信頼関係がある人に来ていただくこと


経営業務の管理責任者になっていただく方には、「名義貸し」などではなく、実際に常勤の役員として勤務していただく必要があります。


仮に名義貸しなどして、それが発覚すれば、建設業許可の取消処分を受けるだけでなく、以後5年間建設業許可申請をすることができなくなりますので、この点は十分認識してください。


また、適法に外部から招聘する場合でも、ある程度の信頼関係がある人でなければなりません。プロパーの経営者が未だ経管の要件を満たさない段階で仲間割れなどして、経管なった方が抜けることにでもなれば、これまた許可の取消原因となるからですが、相手がそのことを逆手に取って、付け込んでくることも考えられます。


このようなことで、経営に損害を与えられるようなことでもあれば、何のための建設業許可か分かりません。

経営業務の管理責任者を外部から迎え入れるには、そのようなことまで慎重に考え、諸問題をクリアした上で実行するべきです。

確認資料が取れなければ見送ること

経営業務の管理責任者の要件を証明するためには、その確認資料が必要です。


ですから、経験者を招聘するのであれば、その方が経験を積んだ先での経験期間を網羅する確定申告書や工事請負を証明する契約書、注文請書。請求書控等の写しが必要であり、それらを出してもらうことが可能であるかどうかということは重要なポイントです。


たまに当事務所にも「経験者を招聘したけど『確定申告をしていなかった』『過去の書類をすべて廃棄した』『前勤務先が倒産して書類が残っていない』ので、これら書類が出せないのだが」といった相談が寄せられることがありますが、何もなければどうすることもできません。


招聘前に『確認書類を取ることができるかどうか』を必ず確認し、取れそうもない人であれば見送るべきです。

ある程度の高齢の経験者を「一時的に雇い入れる」という方法

60歳以上の方で、過去に建設会社の取締役を務めていたとか、個人事業で建設業を営んでいたなどの経験者を一時的に雇い入れるという方法も考えられます。


年金受給者などであれば、それほど高額な報酬を必要としないでしょうから、多少負担を軽減することができると思います。


また、厚生労働省の高齢者雇用対策助成金のような制度があり、申請して認められることが条件ですが、支払った報酬額がなにがしか戻ってきますので、このような制度を利用することも一つの手です。

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 コンテンツ監修者プロフィール


 高松 隆史(たかまつ たかし)

 昭和35年10月9日生まれ。行政書士。

 行政書士高松事務所・建設業許可申請サポート福岡代表。


 地場老舗ゼネコンの社長室長、常務取締役を経て、平成22年5月行政書士登
 録。福岡市を中心に福岡県内全域で年間100件以上の依頼・相談を受ける。

 建設業の産業特性や業界事情、商慣習等を自らの肌で知る「元建設業経営者
 の行政書士」として、建設業許可の取得支援業務を最も得意とする。

 建設業者が抱える経営法務の諸問題に対し、建設業実務に即した実戦的なア
 ドバイスができる建設業法の専門家として定評がある。


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