ケース別!建設業許可の有効期間

公開日:2019年11月10日 / 最終更新日:2018年11月12日

法人成り・許可換え前の今ある許可はいつまで有効?

建設業許可は、許可年月日を起点とし「5年」を経過することにより効力が消滅します。(ただし、期限前に更新手続きをしていれば、新たな許可が下りるまでの間、従前の許可が有効期間満了後も引き続き有効)

 

通常は、これさえ頭に入っていれば済むことなのですが、場合によっては「個人から法人」「一般建設業から特定建設業」「知事許可から大臣許可」等に変更するために新たな許可申請をするということもあるでしょう。

 

そういうときに、今有効なものとして受けている許可はやがては効力を失うことになりますが、それはいつからなのか?まさか「これら新規申請と同時に無効となり、新たな許可が下りるまで許可が必要な工事の請負ができなくなる」というのでしょうか?そんな疑問にお答えしたいと思います。

法人成り新規申請をした場合

「法人成り」とは、個人事業主が株式会社等の法人を設立して、以後は当該法人として事業を行っていくことです

 

個人と法人は別人格なので、個人の許可を法人に承継することはできず、新たな許可申請しなければなりません。これを『法人成り新規申請』といいます。

 

通常この手続きを行う場合、法人の新規許可申請と同時に個人許可の「廃業届」を提出しますが、当該個人の許可の効力が失われるのはこれを提出した日ではなく、廃業の日になります。すなわち法人設立日に個人の許可は無効となります。

 

以後は、法人としての新たな許可が下りるまでの間法定金額以上の請負はできなくなりますが、廃業前に請負った工事はそのまま施工して差し支えありません。

許可区分の変更をした場合

『許可区分の変更』とは、「一般建設業を特定建設業に変更する」「特定建設業を一般建設業に変更する」ことをいいます。(「般・特新規申請」ともいいます)

 

これらの場合は法人成り新規申請とは違い、現に受けている許可を廃業して新規申請をするのではなく、現在の許可を持ったまま新たな許可の通知を待ちます。

 

後日許可通知があった段階で、従前の一般建設業又は特定建設業の許可は、新たな許可である特定建設業又は一般建設業許の効力開始すなわち当該新規許可の許可年月日にさかのぼって消滅することになります。

無効になった従前の許可について廃業届を提出する必要はありません。

許可換え新規申請をした場合

「知事許可を大臣許可に変更」「大臣許可を知事許可に変更」「知事許可を他の都道府県知事許可に変更」することを『許可換え新規申請』といいます。

 

 <許可換え新規申請の例>

 ・福岡県知事許可→国土交通大臣許可

 ・国土交通大臣許可→福岡県知事許可

 ・福岡県知事許可→佐賀県知事許可

 ・佐賀県知事許可→福岡県知事許可

 

これらの場合も般・特新規申請と同様、新しい許可である大臣許可又は知事許可が下りた日(許可年月日)に従前の許可の効力は自動的に消滅します。

やはり効力が失われた前の許可について廃業届の提出の必要はありません。

組織再編(合併・分割等)をした場合

少々特別なケースのお話ですが、企業再編(合併・分割等)により、権利義務を承継する側の会社は、整理・統合される側が建設業許可を受けていても、当然にそれを引き継ぐことができません。

 

理由はまったく別の会社だからですが、これら権利義務の承継会社は建設業許可が必要であれば、独自に基準を満たして取得する必要があります。

 

一方で、再編される側の許可の有効期間が問題になることも考えられますが、組織再編により整理・統合される会社の建設業許可は、当該企業再編契約において定められた効力発生日の到来により失効します。


 コンテンツ監修者プロフィール


 高松 隆史(たかまつ たかし)

 昭和35年10月9日生まれ。行政書士。

 行政書士高松事務所・建設業許可申請サポート福岡代表。


 地場老舗ゼネコンの社長室長、常務取締役を経て、平成22年5月行政書士登
 録。福岡市を中心に福岡県内全域で年間100件以上の依頼・相談を受ける。

 建設業の産業特性や業界事情、商慣習等を自らの肌で知る「元建設業経営者
 の行政書士」として、建設業許可の取得支援業務を最も得意とする。

 建設業者が抱える経営法務の諸問題に対し、建設業実務に即した実戦的なア
 ドバイスができる建設業法の専門家として定評がある。


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