公開日:2021年01月26日 / 最終更新日:2021年01月31日
どうするべきか!?建設キャリアアップシステム |
今このコンテンツをご覧の貴方は、「建設キャリアアップシステム」についてネガティブな意味でご興味をお持ちの建設業経営者の方ではないでしょうか。
ここでは「建設キャリアアップシステムとは何ぞや」という講釈よりも、同システムについて、建設業者の皆様に直接関係あることを中心にお話しています。
せっかくお出でくださったのですから、ぜひ最後まで読んでいってください。
あまりお時間がなければ、スクロールして後半の方の『登録は任意と言いながら実際は義務付けのようなもの』というところだけでもご覧ください。
建設キャリアアップシステムとは
建設キャリアアップシステム(CCUS:Construction Career Up System)とは、建設業に関わる技能者の資格、社会保険加入状況、現場の就業履歴などを業界横断的に登録・蓄積する仕組みです。
このシステムの活⽤により、技能者が能⼒や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備し、将来にわたって建設業の担い⼿を確保することを錦の御旗に、一般財団法人建設業振興基金が運営主体となり、平成31(2019)年4月より本格運用が開始されました。
建設キャリアアップシステムの目的
建設業に従事する技能者は、他産業の従事者と異なり、様々な事業者の現場で経験を積んでいくため、個々の技能者の能力が統一的に評価されにくく、現場管理や後進の指導など、一定の経験を積んだ技能者が果たしている役割や能力が処遇に反映されにくい環境にあります。
そこで建設キャリアアップシステムは、このような問題に鑑み、技能者の現場における就業履歴や保有資格などを、技能者に配布するICカードを通じ、業界統一のルールでシステムに蓄積することにより、技能者の処遇の改善や技能の研鑽を図り、技能者が能力や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備し、将来にわたって建設業の担い手を確保することを目的に構築されたというわけです。
建設キャリアアップシステムの概要
システムの利用に当たり、技能者は「本人情報(住所、氏名等)」「社会保険加入状況」「建退共手帳の有無」「保有資格」「研修受講履歴」等を登録し、事業者は「商号」「所在地」「建設業許可情報」等を登録します。
登録により、技能者にはICカード(キャリアアップカード)が配布されます。現場を開設した元請事業者は、それぞれの現場情報(現場名、工事内容等)をシステムに登録し、現場にカードリーダーを設置します。
技能者は現場入場の際にそのカードリーダーにキャリアアップカードを読み取らせることで、「いつ」「どの現場で」「どのような作業に」従事したかという就業履歴がシステムに記録・蓄積されるという仕組みです。
登録は任意と言いながら、実際は義務付けのようなもの
国土交通省は、令和3(2023)年度を目標に建設キャリアアップシステムをあらゆる工事で完全実施するとして、その普及を推進しているところですが、現時点では同システムへの登録は義務ではなく任意です。
ところが、任意であると言いながら、実際には事実上登録を義務付けるような形になっていて、今皆様が一番心しておかなければならないのは次の3点です。
外国人技能実習生の雇用に建設キャリアアップシステムが必須
令和2(2020)年1月より、外国人技能実習生を雇い入れる事業者に建設キャリアアップシステム登録が義務化され、外国人技能実習生自身も技能者としての同システムへの登録が必要になっています。
改正入管法で新たな在留資格「特定技能」が創設されたことを受け、技能実習制度・外国人建設就労者受入事業の適正な運用を図るとともに、外国人技能実習生のうち建設分野の失踪者が多いことから、その防止策の意味もあるようです。
経審で建設キャリアアップシステムが加点対象に
経営事項審査(経審)では、令和2(2020)年4月より、建設キャリアアップシステムの能力評価基準レベル3、レベル4の建設技能者が「技術力(Z評点)」において、それぞれ2点、3点の加点対象となったほか、令和3(2021)年からは、「社会性等(W評点)」において、新たに「知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況(W10)」という評価項目が追加され、審査基準日前3年間における同基準レベル2以上の雇用状況を加点対象とする改正も行われます。
入札参加資格申請で建設キャリアアップシステムを評価
入札参加資格申請(指名願)においてもこれを評価する地方自治体が増えており、福岡県でも、令和2(2020)年度より「地域貢献活動評価項目(36.働き方改革の推進)」として、入札参加資格者名簿に記載される建設会社が建設キャリアアップシステム登録事業者である場合、主観点数に5点が加点されるようになりました。
まとめ
建設キャリアアップシステムの動向を見て思うのは、建設業界で90年代後半から00年代前半にかけて起こった『ISOブーム』によく似ているということです。
あの当時、建設会社は先を争うようにISOの認証取得をするようになりました。
私は、建設キャリアアップシステムにおいても、これと同じことが起こると予想しています。すなわち、これから『CCUSブーム』が起こるということです。
詳しくはこちらをご覧ください。→CCUSブームがやって来る
コンテンツ監修者プロフィール 高松 隆史(たかまつ たかし) 昭和35年10月9日生まれ。行政書士。 行政書士高松事務所・建設業許可申請サポート福岡代表。 地場老舗ゼネコンの社長室長、常務取締役を経て、平成22年5月行政書士登 建設業の産業特性や業界事情、商慣習等を自らの肌で知る「元建設業経営者 建設業者が抱える経営法務の諸問題に対し、建設業実務に即した実戦的なア 建設業許可申請サポート福岡 〒810-0024 福岡市中央区桜坂3丁目12番92-208号 TEL 092-406-9676(行政書士高松事務所) |
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