CCUSブームがやって来る

公開日:2021年01月28日 / 最終更新日:2021年02月07日

CCUS登録の有無による建設業者差別化の予感

2019年4月より、国土交通省の肝いりでスタートした「建設キャリアアップシステム」(CCUS:Construction Career Up System)。

 

「技能者の処遇の改善や技能の研鑽を図り、技能者が能力や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備し、将来にわたって建設業の担い手を確保する」とのことですが、それはともかく、私は建築屋目線でこう注目しています。

【ご参考までに】

建設キャリアアップシステム(当サイト別コンテンツ)

建設キャリアアップシステムの動向を見ていると、建設業界で90年代後半から00年代前半にかけて起こった『ISOブーム』の頃を思い出します。

 

大手ゼネコンに遅れること数年、地場ゼネコンも、00年を境にしてようやく競い合うようにISO認証を取得するようになりました。

 

しかし、それはISO品質マネジメントシステムの有効性を認めたからではありません。当時、業界内外で「ISOが公共工事の入札参加条件になる」と盛んに言われ、もし本当にそうなったとき、ISOを取っていないことにより「他社がISOを持っているのに自社は持っていない」という差別化が起こると恐れたからです。

 

私は、建設キャリアアップシステムにおいても、これと同じ現象が起こると予想しています。すなわち、これから『CCUSブーム』が起こるということです。

 

ISOは、ブームの頃から10年の時を経て経審等の評価対象になりましたが、同システムは国土交通省肝いりで、開始とほぼ同時にそういう動きになったにもかかわらず、今のところさほど登録件数が伸びていません。(運用開始後1年で100万人の登録、開始5年後を目途に全ての技能者の登録を目指すとの触れ込みが2020年12月30日現在の技術者ID数は443,368件)

 

しかし、ISOのように多額の費用や膨大な手間暇がかかるわけではありません。基本的な パソコン操作能力さえあれば、誰でもできるようなものです。だから、近い将来必ず登録ラッシュが始まると思います。

 

公共工事の入札参加をする建設業関連事業者の皆様は、すぐにでも最低限の対応をするべきではないでしょうか。でないと、ISOの時に懸念されたような「CCUS登録の有無による差別化」につながらないとも限りません。

 

まずは、事業者登録から始めましょう。福岡県の場合、事業者登録完後に送付される「登録完了メール」があるだけで、入札参加資格申請の「地域貢献活動評価項目(36.働き方改革の推進)」の5点の加点対象になります。

 

続いて、技能者情報の登録ですが、自社の技術職員一人一人の本人情報や資格情報、社会保険加入状況等を登録する必要があるので、これが少々手間取りそうです。でも、基本的なパソコン操作能力があれば必ずできるはずです。

 

技能者情報まで登録して、技術職員のレベル分けが具体的にどうなるかは、個々の状況によるので、こればかりはやってみないと分かりません。

 

ちなみにCCUSのレベルは、1から4まで4段階に区分され、レベル1は「初級技能者(見習い)」、レベル2は「中堅技能者(一人前)」、レベル3は「職長として現場に従事できる者」、レベル4は「高度なマネジメント能力を有する者(登録基幹技能者等)」となっています。

この中で、経審の「技術職員数(Z1)」において評価されるのはレベル3とレベル4で、レベル3は2点(技術職員区分「2級技術者等」相当)、レベル4には3点(技術職員区分「登録基幹技能士等」相当)の配点がそれぞれあります。

 

もっともCCUSのレベルは、従来の監理技術者や登録基幹技能者等と別に評価されるわけではないので、これらに該当する既存の技術職員の点数に上乗せがあるわけではありませんが、登録基幹技能者証を持たない2級技術者等がレベル4と認定されると2点が3点に上がる計算になるので、これだけでも登録してみる価値は十分あると思います。

 

また、レベル3、4のみならず、レベル2に該当する技術職員まで拾い出すことは、新設の「知識及び技術又は技能の向上に関する取組の状況(W10)」で点数を上げることにもつながります。

 

福岡県内のCCUSの登録者数を見てみると、2020年12月30日現在3,190件(全国合計85,655件)ですが、意外なことに、地場の名のあるゼネコンの名前がほとんど見当たりません。これを皆様は、どのようにお考えになるでしょうか。

 

登録は(一社)建設業振興基金が開設している専用サイトから行うようになっています。→建設キャリアアップシステム/(一般)建設業振興基金開設サイト


 コンテンツ監修者プロフィール


 高松 隆史(たかまつ たかし)

 昭和35年10月9日生まれ。行政書士。

 行政書士高松事務所・建設業許可申請サポート福岡代表。


 地場老舗ゼネコンの社長室長、常務取締役を経て、平成22年5月行政書士登
 録。福岡市を中心に福岡県内全域で年間100件以上の依頼・相談を受ける。

 建設業の産業特性や業界事情、商慣習等を自らの肌で知る「元建設業経営者
 の行政書士」として、建設業許可の取得支援業務を最も得意とする。

 建設業者が抱える経営法務の諸問題に対し、建設業実務に即した実戦的なア
 ドバイスができる建設業法の専門家として定評がある。


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