建設業法の違反行為と罰則

公開日:2014年09月27日 / 最終更新日:2017年02月09日

建設業法に違反した場合の罰則について

建設業法では、その目的を達成するため、法律に違反した場合の罰則が定められています。(建設業法第8章)


最も重いものは、「建設業の許可を受けないで許可が必要な建設業を営んだ者」「営業停止処分に違反して営業した者」などで、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処せられます。

営業所や工事現場への標識の掲示をしない者等についても、10万円以下の過料に処せられる場合があります。


また、違反行為を企業の役職員が行ったときには、直接の行為者を罰するだけでなく、その企業にも最高1億円以下の罰金刑が科される場合があります。


これらのことを十分ご理解いただき、法令順守に努めてください。

違反行為と罰則

3年以下の懲役又は300万円以下の罰金(建設業法第47条)

 ①無許可で軽微な建設工事以外の建設工事を請け負う建設業を営業した場合

 ②特定建設業者でない者が一定金額以上の下請契約を締結した場合

 ③営業の停止に違反して営業した場合

 ④虚偽又は不正の事実に基づいて許可(許可の更新を含む)を受けた場合

 ※情状により、懲役及び罰金を併科されることがあります。

6月以下の懲役又は100万円以下の罰金(建設業法第50条)

 ①許可申請書又は添付書類に虚偽の記載をして提出した場合

 ②変更等の届出を提出せず又は虚偽の記載をして提出した場合

 ③許可基準を満たさなくなったとき、欠格要件に該当することとなったときの
  届出をしなかった場合

 ④経営状況分析、経営規模等評価の申請書又は確認書類に虚偽の記載をして提
  出した場合

 ※情状により、懲役及び罰金を併科されることがあります。

100万円以下の罰金(建設業法第52条)

 ①請け負った建設工事の現場に主任技術者又は監理技術者を置かなかった場合

 ②許可がその効力を失った後又は営業停止又は許可取消の処分を受けた後、2
  週間以内に注文者に通知をしなかった場合

 ③登録経営状況分析機関、国土交通大臣又は都道府県知事の必要な要求に対し
  て報告をせず、若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告をし、若しくは
  虚偽の資料を提出した場合

 ④国土交通大臣又は中小企業庁長官の必要な要求に対して報告をせず、又は虚
  偽の報告をした場合

 ⑤国土交通大臣又は中小企業庁長官の必要な要求に対して検査を拒み、妨げ、
  又は忌避した場合

10万円以下の過料(建設業法第55条)

 ①廃業等の届出を怠った場合

 ②建設工事紛争審査会による調停の出頭の要求に応じなかった場合

 ③店舗及び現場に業者名その他国土交通省令で定める事項を記載した標識を掲
  げない場合

 ④許可を受けていないのに、許可を受けた建設業者であると明らかに誤認され
  るおそれのある表示をした場合

 ⑤営業に関する事項を記載すべき帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳
  簿に虚偽の記載をし、又は帳簿若しくは図書を保存しなかった場合


 コンテンツ監修者プロフィール


 高松 隆史(たかまつ たかし)

 昭和35年10月9日生まれ。行政書士。

 行政書士高松事務所・建設業許可申請サポート福岡代表。


 地場老舗ゼネコンの社長室長、常務取締役を経て、平成22年5月行政書士登
 録。福岡市を中心に福岡県内全域で年間100件以上の依頼・相談を受ける。

 建設業の産業特性や業界事情、商慣習等を自らの肌で知る「元建設業経営者
 の行政書士」として、建設業許可の取得支援業務を最も得意とする。

 建設業者が抱える経営法務の諸問題に対し、建設業実務に即した実戦的なア
 ドバイスができる建設業法の専門家として定評がある。


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 私は、不正行為に手を貸すようなことはしませんが、建設業界の闇や不条理
 さを散々見てきた人間なので、「建設業は綺麗事だけでは成り立たない」と
 いうことを身をもって理解しております。

 建設業の本当のことは、建設業でメシを食ってきた者にしか分かりません。

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