建設工事の請負契約

公開日:2014年01月18日 / 最終更新日:2018年03月24日

建設工事の請負とは

「請負」とは、当事者の一方がある仕事を完成することを約束し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約束する契約です。(民法第632条)


この「請負」と類似の概念として、「雇用」や「委任」というものがあります。


「雇用」は当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約束し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約束する契約であり、労働の結果としての「仕事の完成」を目的とする「請負」とは異なります。(民法第632条)


「委任」は当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託する契約であり、特定の不動産の売却とか訴訟事件の処理などの「一定の事務処理」という裁量的な行為を目的とするものです。(民法第643条)


ところが、現実に締結される契約は、建設工事の完成を目的とするものであっても、必ずしも「請負」という名義が用いられていない場合もあります。


そこで、建設業法においては、脱法行為を防ぐ目的で「委任」「雇用」「委託」等、その他何らの名義をもってするかを問わず、報酬を得て建設工事の完成を目的として締結する契約は「建設工事の請負契約」とみなして建設業法の規定を適用することとしています。(建設業法第24条)


ちなみに、仕事の完成を目的とともに製作物の所有権を移転することを目的とする売買契約と請負契約の混合と考えられる「製作物供給契約」により建設工事の完成を約する場合も「建設工事の請負契約」に該当すると解釈されています。


(その他建設工事の請負に該当すると考えられる業務)

・手間請負

 作業手間の請負だけであっても、建設工事の完成を目的とする行為である。

・クレーン、コンクリートポンプ車のオペレーター付きリース
 オペレーターが重機等を操作する行為は、建設工事の完成を目的としている。

・直接の工事目的物でない仮設や準備工の施工

 仮設・準備工事であっても建設工事の内容を有するものである。


 コンテンツ監修者プロフィール


 高松 隆史(たかまつ たかし)

 昭和35年10月9日生まれ。行政書士・建設業経営法務コンサルタント。

 行政書士高松事務所・建設業許可申請サポート福岡代表。


 地場老舗ゼネコンの社長室長、常務取締役を経て、平成22年5月行政書士登
 録。福岡市を中心に福岡県内全域で年間100件以上の依頼・相談を受ける。

 建設業の産業特性や業界事情、商慣習等を自らの肌で知る「元建設業経営者
 の行政書士」として、建設業許可の取得支援業務を最も得意とする。

 建設業者が抱える経営法務の諸問題に対し、建設業実務に即した実戦的なア
 ドバイスができる建設業法の専門家として定評がある。


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