建設業法の技術者制度について

公開日:2015年07月31日 / 最終更新日:2017年02月10日

主任技術者及び監理技術者の設置など

建設業法では、建設工事に関する請負契約の適正な契約及びその履行を確保するため、建設業許可の要件として営業所ごとに専任技術者の設置を求めています。


そして、許可業者に対しては、建設工事の適正な施工を確保するため、工事現場における建設工事の技術上の管理をつかさどる者として、建設工事の種類、請負金額施工における立場(元請・下請)などに応じて、工事の施工に関する一定の資格や経験を持つ主任技術者又は監理技術者の設置を求めています。

主任技術者、監理技術者とは

●建設業許可を受けた業者は、元請、下請を問わず、請け負った建設工事を施工
 するときは、その工事現場における技術上の管理をつかさどる者として、必ず
 「主任技術者」を置かなければなりません。(建設業法第26条第1項)


●発注者から直接工事を請け負った特定建設業者が、その工事を施工するために
 締結した下請契約の請負代金総額が4,000万円(建築工事業の場合は6,000万
 円)以上になる場合は、その工事現場における技術上の管理をつかさどる者と
 して、主任技術者に代えて「監理技術者」を置かなければなりません。(同法
 同条第2項)


●主任技術者、専任技術者とも、建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある
 ことが必要とされ、在籍出向者等は認められていません。

主任技術者及び監理技術者の資格

●主任技術者

 ①許可に係る建設業の工事について高等学校所定学科卒業後5年以上の実務経
  験者、大学の所定学科卒業後3年以上の実務経験者

 ②許可に係る建設業の工事について10年以上の実務経験者

 ③前記2つと同等以上の知識、経験、技能があると認められる者(施工管理技
  士、建築士等の国家資格者など)

 (一般建設業の営業所に置く専任技術者に同じ)


●監理技術者

 ①許可に係る建設業の種類に応じた国家資格を有する者(施工管理技士、建築
  士、技術士等)

 ②主任技術者の資格要件に該当し、かつ、許可に係る建設業の工事について、
  元請として4,500万円以上の工事を2年以上指導監督した実務経験者

 ③前記2つと同等以上の能力があると認められる者

 *ただし、指定建設業(土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼
  構造物工事業、ほ装工事業、造園工事業)の場合は、国家資格者又はこれと
  同等以上の能力があると認められる者でなければなりません。
 

 (特定建設業の営業所に置く専任技術者に同じ)

主任技術者及び監理技術者の役割

主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に施工するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を行います。(建設業法第26条第3項)


なお、監理技術者には、当該建設業者の施工を担当するすべての専門工事業を指導監督するという総合的な企画、指導等の職務がとりわけ重要視されています。

主任技術者及び監理技術者の工事現場の専任

主任技術者又は専任技術者は、当該工事が公共性のある工作物に関する重要な工事である場合には、工事現場ごとに専任の者でなければなりません。(建設業法第26条第3項)


「専任」とは、他の工事現場に係る職務を兼務せず、常時継続的に当該工事現場に係る職務のみに従事していることをいいますが、近接する工事現場などでは兼任が認められる場合があります。


なお、「公共性のある工作物に関する重要な工事」とは、民間で建てる自己居住用の戸建住宅以外の建設工事で3,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上のものがおおむね該当します。


 コンテンツ監修者プロフィール


 高松 隆史(たかまつ たかし)

 昭和35年10月9日生まれ。行政書士。

 行政書士高松事務所・建設業許可申請サポート福岡代表。


 地場老舗ゼネコンの社長室長、常務取締役を経て、平成22年5月行政書士登
 録。福岡市を中心に福岡県内全域で年間100件以上の依頼・相談を受ける。

 建設業の産業特性や業界事情、商慣習等を自らの肌で知る「元建設業経営者
 の行政書士」として、建設業許可の取得支援業務を最も得意とする。

 建設業者が抱える経営法務の諸問題に対し、建設業実務に即した実戦的なア
 ドバイスができる建設業法の専門家として定評がある。


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